AMD Zen 5アーキテクチャは順調に展開されつつあります。データセンター向けのRyzen AI 300シリーズ、デスクトップ向けのRyzen 9000シリーズ、第5世代EPYCが今年下半期に続々と発売され、次世代の地盤を固めています。

最近ロサンゼルスで行われた「Zen 5科学技術の日」イベントで、AMDはZen 6とZen 6cを含む将来的なロードマップを発表しました。ただし、製造プロセスやリリース日などの詳細な情報はまだ提供されていません。

現在の情報によると、Zen 6とZen 6cは2025年にデビューするとされています。進化のスピードは速いものの、これらのアーキテクチャがモバイル、デスクトップ、そしてデータセンターなどの主要分野、とりわけデータセンター分野に即座に浸透するかどうかはAMDの戦略計画とインテルからの競争圧力によるでしょう。

例えば、データセンターでは、フル機能を備えたZen 5搭載の第5世代EPYCは最大128コアと256スレッドを持ち、エネルギー効率に優れたZen 5cバリアントは192コアと384スレッドを有します。一方、インテルのXeon 6シリーズは、性能重視のGranite Rapids（最大128コアと256スレッド）とエネルギー効率重視のSierra Forestに分かれており、144コアと144スレッドまでを単一カプセルで実現、デュアルカプセルを使用することで288コアと288スレッドを実現することが可能です。

AMDのZen c-coreはデスクトップ領域ではなく、モバイルプラットフォームおよびデータセンターに特化している点に注意が必要です。これらのコアは同じアーキテクチャ、命令セット、およびIPC性能を維持しますが、キャッシュとエネルギー効率の面で異なります。このアプローチはインテルの異種コア設計とは異なります。